CTO Night and Day 2019備忘録

今年初めての参加となりました。 MUGENUPの前島です。

CTO nightとは

AWSが主催する日本のベンチャー企業CTOが一堂に介し、各セッションやディスカッションを通じ学びとネットワークを得るカンファレンスです。今回は約120名の参加がありました。 初参加企業は3割程度です。MUGENUPは代表の伊藤がCTO時代から通じ全て参加しているようです。 総日程は3日間で朝から晩までスケジュールが組まれており観光の時間はありません。

(なので私は朝会場に向かう際や帰り道を徒歩で移動して少しでも京都にいる実感を得ようと足掻きました)

会場はthe sodoh 東山 京都です。

www.thesodoh.com

web界隈のエンジニアなら多くの人が知っているであろう方々と接することが出来たのは、まだまだ新参者の私にとってとても視座の上がる刺激的な体験でした。

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以下、参加したセッションやキーノートについてつらつら書いていきます

Day 1

CTOのためのamazon カルチャー

ジェフ・ベゾスかかかげるBuilders and Dreamersについての学びや何故Amazonがここまで大きくなったのか?という問いの一部を垣間見た気がしました。

以下はセッションの中で聞いた中で特に自分に取って重要だと感じたトピックです。

  • 誰のための事業なのかを考える
  • イノベーション文化
  • スピードと俊敏性にこだわるための小規模チーム
  • 主体性と自律性を重視
  • 一つのチーム内で完結できるようにする

amazonの行動指針であるOur Leadership Principlesについてはどれだけ多様性のある人間が集まった組織であっても全員が同じ方向に向かうために改めて「行動指針」が必要だと感じました。 ただエンジニア組織を作り上げていくだけではダメで、今後は組織全体にも行動指針の重要性を説いていきたい!!!

keynote

Gremlin IncのKolton Andrus氏による「カオスを起こすのではなく、カオスを手懐けるためのエンジニアリング」というカオスエンジニアリングについての考え方、Snyk LtdのGuy Podjarny氏によるOSS脆弱性データベースの重要性と変遷、活用方法については初めて聴く内容も多く新鮮でした。

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また、ソラコム安川さんのkeynoteで印象に残ったのは「疎結合で非同期なチーム作り」など組織、チーム作りの考え方です。 全てを自社に当てはめることは出来ないけれど、適応出来そうなものがあれば積極的に参考にしていきたいと思いました。 また、AWSにいたご経歴からかソラコムの行動指針にもAWSのOur Leadership Principlesを参考にしている箇所がありこうやって素晴らしい文化が継承されていくのも考え深かったです。

「sansanの今までとこれから」というタイトルでkeynoteを発表した下さったsansan CTO藤倉さんの話ではまさにシード期から現在、そしてこれからのsansanの企業としての在り方をメッセージ性を込めて発信して下さっていると感じました。 印象に残った言葉として、最後の方に仰っていた「技術としては、特別なことを何もしていない」です。

企業として本当に重要なのは技術だけではないということ、足元の課題はなんなのか?誰が使うのか?を徹底して考えテクノロジーをビジネスモデルに順応させ加速させたからこそ今の私にはとても説得力がありました。

Unconference

テーマ別にテーブルが用意され5〜6人でディスカッションする時間です。 私が参加したテーマは「CTOとVPoE」でした。 詳細の議事録をAWSのスタッフの方が取ってくれていたので、 詳細は省きますがCTOとは企業に取って何か?VPoEとの違いや各々の企業の過去の事例を踏まえて議論することが出来たのはとても貴重な時間でした。 今後自分がVPoEとしてやれることと次のステップへ進むための心構えなど、自分の中で方針がいくつか定まりました。

改めて、同じテーブルで拙い私に様々なことを教えて下さり真摯に接してくださった皆様(レクターCEOの松岡さん、グノシーctoの小出さん、テクロスctoの佃さん、LegalForce ctoの時武さん)、本当にありがとうございました!!

CTO MidNight!!!

立食式の交流会の後は、MAHARAJA祇園で毎年恒例Tech二次会とDJブース!!

中でも関西学生エンジニアLT大会は見応えがありました。 今の大学生って凄くスタートアップの世界に入りやすい環境があった羨ましいなと思いつつ、有り余る若い時の熱量を発散できる場所があるのはとてもいいことだなあ・・・

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写真はLT大会後のDJタイムの一幕です。 徐々に人数は減っていき、最後は数えられる人数しかフロアにいませんでした。笑

Day 2

day 2ではオムロン社にお邪魔したSINIC理論のワークショックに参加したりCTO DojoやCTO 1000本ノックなど嗜好を凝らしたセッションが多かったです。 自分が参加したCTO Dojoのセッションは「第二新卒としてのCTOというキャリアと実態」、「CTO は「規制」とどう向き合うべきか」、「エンジニア採用サービスを見てきてわかったエンジニア採用がうまくいっている会社の例」、「エンジニアのモチベーション管理」です。

それぞれ一つ一つのセッションについて1記事書けるくらい内容の濃いものなのですが、自分なりに考えをまとめるとどの会社もチームもそれなりに似通った課題に直面していて、大事なのはその課題とどれだけ真摯に向き合えるか、その課題を解決したり上手く切り抜けるために試行錯誤と実験を繰り返して磨かれていったことを継承していくしかないだなと思いました。当たり前と言えば当たり前ですが・・・

私としてはエンジニアもとい、人間が組織で働く上で成果を出し続けるには「考え方×能力×情熱」がバランス良く揃ってないといけない。 これら一つ一つを成長させて上げたり用意したり、自ら引き出してもらったり出来るマネージャーが世の中にもっともと必要だと感じました。 今自分が出来ることをもっともっと見つめ直す良いきっかけに、この3日間はなったと思います。

まとめ

今回、様々なことを学びました。 普段都内だと物理的に近くにいても中々話す機会がない方と深い話が出来たのも、このCTO nightならではの魅力だと思います。 この機会をくださった周りの方々には本当に感謝してもしきれないほどです。 ここで学んだことを活かした事業の成長でこのご恩を少しずつお返しできたらと思います。